仙藤

ワルイヤツラ(後編)

​「なんでおれがおまえの家まで行かないといけないんだよ」 「すいません、すぐ近くですから」 仙道は高校のそばのアパートに下宿している。半分寮のようなもので、越境組の多くはそこで生活していると言った。歩いて五分というので、それなら花形と約束した…

ワルイヤツラ(前編)

面白いものを面白いルートで手に入れた。 釣りで言ったら生き餌のようなものだ。 さて、獲物が食いつくかどうか。 あとは糸を垂らして待つとしよう。 「藤真さん」 体育館に入るなりバッシュも履かず伊藤が藤真のもとへ駆け寄ってきた。 「どうした伊藤」 「…